eスポーツってなんだ? 頭脳スポーツのこれからについて

頭脳スポーツやeスポーツについてここで学んでいきましょう。

射撃と戦略のeスポーツFPSについて

 ファーストパーソン・シューティングゲーム、略称FPSとは、主人公の一人称視点によって描かれる世界を自由に歩いたり、武器やすでなどを用いて戦うアクションゲームのスタイルを持ったシューティングゲームの事を指します。特に混同されがちなものの中にはTPSサードパーソンシューティングがあり、これらはプレイヤーのキャラクターが全体像として見えるものになっているのですが、FPSの場合はプレイヤーの腕と武器のみが見える視点になっています。

 「ファーストパーソン・シューティングゲーム(First Person shooting game)」は和製英語で、アメリカではファーストパーソン・シューター(First Person shooter)と表現します。「本人(一人称)視点シューティングゲーム」と訳されます。また、「ファーストパーソン・シューティングゲーム」という呼称が定着する以前は「3Dシューティングゲーム」や、「DOOM系シューティングゲーム」等と呼ばれていて、現在でもそのように表現する人も少なくはありません。

広義ではフライトシミュレータのうち主観による空中戦や、剣や魔法による主観型アクションロールプレイングゲーム等を含む、単なる本人視点を指す言葉として用いられます。

 狭義では、画面に登場する主人公の視点(本人視点、first-person point of view)でゲーム中の世界・空間を任意で移動でき、銃や剣といったような武器、もしくは素手等を用いて戦うアクションゲームを指し、作品によってはレベルが上がったりストーリーを進めるといったようなRPGのシステムが添加されているものもありますが、前述した条件を満たせばFPSと言えます。ジャンルが確立されるまでの黎明期はFPSという言葉はなく、DOOMがあまりに普及したため1990年代当時は英語圏ではFPSの事をDOOM Like(DOOMのような)ゲームと呼び、日本でもDOOM系、Quake系ゲーム等と呼んでいました。また、DOOMは「DOOM酔い」(現在でいう3D酔い)という病気も引き起こし、深刻な社会現象を引き起こしたことでも知られます。

 その1993年に発表された『DOOM』の世界的ヒットにより、FPSは一気にゲームジャンルとして定着、その後は「DOOMクローン」と呼称される粗雑な(もしくはより素晴らしい)類似品が多数出回るようになります。

スポーツもネットでやる時代

DOOM以降のFPS

 この時期は、あまりのブームで粗製濫造され、いい加減な作品もある一方で後々まで語り継がれる名作までPC/AT互換機用に大量のFPSが製作され、MS-DOS時代からWindows95時代までは擬似3DFPSの黄金時代となっていました。

一方、MACではMacの利用者のマーケットがPC/AT互換機ユーザーと異なる点、またソフトウェア開発メーカー自体が少ない等の問題から作品数は非常に少なく、完全にFPSのブームから蚊帳の外に置かれていた。 しかし、Bungie Softwareが1993年に「Pathway Into the Darkness」、1994年には「Marathon」シリーズを発表。 玉石混合のPC/AT互換機と違い、きわめて優良な品質のFPSが登場したため、MACユーザーの間でもFPSの認知度が広まった。 しかしながら、あまりに市場が小さいMAC市場ではFPSはその後もほとんど出ありませんでした。 しかし、Bungie Softwareの「Marathon」シリーズはPC/AT互換機で多数登場したFPSと比較しても非常に優れていて、世界的に知られることとなってました。

Quakeの誕生

 現代的な「完全3D」のFPSが作られたのはその後の1996年、id Softwareから発売された『Quake』が初めてとされます。ただし『Quake』でも一部武器には上下方向のみ自動照準が作動するようになっていて、これは当時マウスによる照準の操作が一般的でなく、上下方向の振り向きもキーボードで実行していた人への救済処置です。現在では振り向きはマウスのみで行うのが一般化されていて、現代リリースされているFPSで上下に対してのみ自動照準が搭載されているゲームソフトはほとんど存在しませんでした(上下左右で自動照準が作動するものはコンシューマー系に多くある)。

 1997年、Quake2では更なるグラフィックの質が高まっただけではなく、敵がプレーヤーの攻撃をしゃがんでかわそうとした等、敵キャラクターが攻撃重視の動きからある程度防御もするようになった。しかし、アイデアは画期的だったものの未開拓の技術で、しゃがんだらそのまま攻撃を受けてもしゃがみ続けて動かない等実際の動作は単純でした。

しかし、1998年Epic Games社から発売された『Unreal』がその画期的な技術で世界に衝撃を与える。GlideによるUNREALエンジンはQuake2エンジンを遥かに越える驚異的なグラフィックの美麗さで、3ヶ月たてばグラフィックが陳腐化されるといわれるほど発展の速いこのようなジャンルでも、その後1年近くトップランナーであったほど頭一つ抜きん出ていた。さらに、敵キャラクターが銃を向けられたら壁を利用してかわしたり、カンフー映画のようなアクロバティックな動きでプレーヤーを幻惑しながら攻防一体の攻撃する等、まるで人間が操作しているかのような知的な敵AIは当時としては革新的で、その後のFPSの発展に大きな影響を及ぼしました。さらに、一人称視点での広大な惑星の冒険という徹底したリアリティを追及し、「ストーリー」ではなくプレーヤーに「体感」させるという、FPSの本来の目標ともいえるバーチャルリアリティを非常に高いレベルで達成し、世界中で絶賛され、世界中のゲーム賞を総舐めにしました。

ゲーム脳ですか?

Half-Lifeの成功

 同年末に発売されたValve Software社の『Half-Life』は、UNREALとはまた違ったアプローチで成功します。グラフィックはQuake2エンジンをライセンス取得して独自で拡張したGoldsourceエンジンで、すでにQUAKE2エンジンの作品がありふれた中ではさほど目立つ質ではありませんでした。しかし、敵AIの素晴らしさ、ゲーム性の高さはUNREALと共に当時の最高レベルでありますので、また、ストーリーにはSF作家でフィリップ・K・ディック賞受賞者のマーク・レイドロー(Marc Laidlaw)を起用し、ちゃんとしたストーリー性と緊迫感のあるゲームバランスは当時のFPSの中でも格別に優れていて、たちまち同様のゲーム群の中でも抜きん出て高い評価を受けた。映画のようなムービーを間に挟むシネマティックな演出は昔からあったものの、Half-Lifeのストーリー部とムービー部がシームレスで繋がる絶妙さは「体感」しながら映画のように「観て楽しむ」という新しい境地を開いた。また、「主人公=プレーヤー」でありながら、主人公ゴードンを魅力的でインパクトあるキャラクターとした試みも成功しています。謎解きも殆どのFPSにありがちな「お使い」ではなく、プレーヤーに苦痛を与えないよう見事に考え抜かれていて、世界中で高評価を得、各国のゲーム賞を獲得。また、Goldsourceエンジンの汎用性の高さから殆どのMODが登場し、何百回でも楽しめるというDOOM時代の伝統もきちんと押さえ大人気となってました。

 このような訳から、『Quake』、『Unreal』、『Half-Life』の三本は現代のFPSの原型となった「FPS三大作品」として認知されており、それぞれ続編が現在に至るまで作り続けられているシリーズなのです。また元々シングルプレーの物をマルチに切り替えたことによってヒットした『Unreal Tournament』、『QuakeIII』や、元はHalf-lifeのMODで有りながらゲームシステムを完全に改変した『Counter-Strike』等も挙げられます。新規開発のエンジンを搭載し、次世代のグラフィックと呼ばれていてた『DOOM3』と『Half-Life2』の2作品も、FPSとしての評価は別として、FPSに関わらず3Dゲームのグラフィックレベルを一気に引き上げた作品です。

 また、FPSはプログラムの方法によっては訓練シミュレーターとしても有効でありますので、一部では訓練用プログラムの一部としてこのようなジャンルのソフトウェアを取り入れている国や軍隊も存在します。実際にアメリカ陸軍が作ったFPSゲームまであるほどです。(入隊志願者を増やすための施策だったとも言われておりますが、あまりにも細かく作りこみすぎて怒られたとかそんな話があります。)

 1985年に創業したNovaLogic社はパソコン黎明期よりリアリティ重視のアーミー・FPSやフライト・戦車シミュレーションで有名でありますが、単なるアーミーオタクの創業したメーカーではなく、創業者が元軍人です。 その実績から1999年にはアメリカ軍から発注するためのNovaLogic Systems Inc.という別企業を立ち上げ、兵士のための訓練用模擬シミュレータを提供しています。